日本におけるドローンの産業活用の現状とこれからについて考えたいと思います。
我が国のドローン市場の現状と予測
ドローンの機体(民生用無人機)・ドローンを活用したサービス・周辺サービスを合わせたドローン市場は、2021年では2,500億円弱程度ですが、2025年には6,500億円を超えるとも予測されています。たった4年間で2倍以上の成長が期待されている市場なのです。
現在の活用分野別に目を向けてみると、割合としては空撮の割合が一番多く、続いて測量、事故・災害対応、インフラ点検・保守、報道取材、農林水産分野での活用と続きます。産業分野での活用の伸びが著しく、これからもますますの発展が期待されている分野です。
分野別の現状と将来像
「空の産業革命に向けたロードマップ2020」などを参考に、それぞれの分野別の現状と将来像を考えてみたいと思います。
測量
既に多くの場面でドローンを活用した測量が行われています。「UAV写真測量マニュアル(案)」や「UAVレーザー測量作業マニュアル」といったものが準備されています。レーザー測量に使用するLiDARモジュールがもう少し安価になれば、レーザー測量も普及してくると考えられます。
事故・災害対応
従来より被災状況の把握や救助・捜索などの支援に活用されてきています。技術の革新により、活用できる業務範囲も年々広がりを見せています。また、ドローン自身の重大事故への対策もこれから一段と整備が進んでいきます。
インフラ維持管理
2021年現在では、インフラ維持管理に関するドローンの活用は、山間部等での目視内短距離や砂防施設、太陽光パネル点検などが中心になっていますが、今後は目視外運用や、都市部の有人地帯でのインフラ点検などでの活用の増加が期待されます。
農林水産分野
ほかの産業分野と比較し、普及の伸びは鈍化しているようです。今までは散布のためのドローン使用が多かったと考えられますが、その普及は落ち着きを見せているようです。今後は散布以外にも、播種・受粉・収穫物運搬・生育状況の把握や分析(センシング)・鳥獣被害対策などでの活用・普及が期待されています。
物流・運搬
商品や食品、医薬品、工業用品等の物流・運搬での活用が期待されています。この分野はまだまだこれからの分野で、現在は実証実験の段階です。ドローンの性能・安全性・信頼性・の向上や社会インフラの整備、法整備等を同時に進めていかなくてはなりません。
まとめ
ドローンは効率化・安全対策・コスト削減・精密さの向上等に貢献できることから、これからますます活用頻度が増えてくることが予想されています。一方で、活用する側の知識や経験、スキルなどの能力開発を進めていく必要があります。
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